自宅を売却して資金調達をする方法として注目される「リースバック」。
査定依頼から契約・決済までの手続きをスムーズに進めるために、リースバック専門の一括査定サービスを活用することは非常に便利です。
リースバック一括査定では、一度の申し込みで複数の不動産会社から査定を受けることができ、最適な売却価格や条件を簡単に比較することが可能になります。
この記事では、リースバック一括査定の仕組みとその利点・注意点も詳しく解説します。
穴吹興産 竹島 健
区分投資事業部 企画系(バックオフィス)課長
【資格】
・宅地建物取引主任者
・1級ファイナンシャル・プランニング技能士
【経歴】業界歴20年。7年間リースバックを中心に中古マンション買取事業に従事。現在は経験を活かしてリースバック検討に役立つ情報を発信。
リースバックの取材に関する窓口はこちら:stock_mansion@anabuki-kosan.co.jp
- 全国対応可能で完全無料
- 100社以上のリースバック事業者と提携
- 1人の担当者でやりとりが可能
なぜ「リースバック一括査定」なのか?
リースバックの査定方法は、以下の3つの方法があります。
- リースバック一括査定を利用する
- 直接リースバック事業者に依頼する
- 近くの不動産屋さんで相談する
この中でも、この中でもリースバックの一括査定の特徴やメリット・デメリットやおすすめのサイトについて詳しく解説します。
おすすめ一括査定サイトを早く知りたい方はこちら「リースバックおすすめ一括査定5選」をクリックしてください。
①時間・手間がかからない
一般的に複数の会社のリースバックの査定を比較する場合には、それぞれの会社に自分で査定を依頼して内容を比較する必要があります。
例えば5社の比較をしたい場合、インターネット等でそれぞれのホームページでフォーム入力を行い依頼を行わなけばなりません。
一括査定では、1回の入力フォーム入力で複数の不動産会社に同時に査定を依頼できるため、個別に連絡して査定をお願いする手間が省けます。
これにより、査定依頼に必要な時間が大幅に節約できます。
②比較検討ができる
一括査定を使うと、複数の不動産会社から査定を取得することができます。
これにより、どの不動産会社が自分の家を高く評価してくれるのか、家賃が低いの等の条件を比較して選ぶことができ、納得のいく会社を見つけやすくなります。
また、売買価格・家賃以外にも各社の条件の違いや評価基準の違いを知ることができます。
例えば、賃貸借契約書種類や買い戻しの有無が挙げられます。
1年間家賃無料やキャッシュバック制度等の独自のサービスを提供している会社もあるため、自分にぴったりの会社が見つかる可能性が高くなります。
③相場を把握できる
「売買金額・家賃といったリースバックの条件は結局似たような条件になるのでは」思っている方もいるかもしれません。
ですが、実際のリースバックの査定内容は会社によって全く異なります。
複数の会社の査定を取得して比較検討することで、売買金額や家賃の平均がどれくらいなのかといったことも把握することができます。
1社のみの査定で決めると、リースバックの相場を知ることなく損をする可能性が高くなるため、できれば避けた方がよいでしょう。
一括査定で複数の査定結果を比較することで、現在の不動産市場の相場や、地域ごとの価格の違いも把握することができます。
これによって、家の価値についてある程度正確な理解が得られます。
当サイトの様々な記事内でも最低3社の見積もりを取得することをおすすめしています
④事業間の競争が生まれる
一括査定を使うことで、複数の不動産会社が競争し合うことになります。
リースバック業者視点で考えた場合、一括査定で競合他社がいることを前提として査定をする必要があるため、最初から競争力のある(好条件)条件を提示する傾向があります。
特に資産価値が高く将来の値上がりも期待できる好立地のマンション等であれば、不動産を所有するリスクも少ないため積極的な条件を提示するリースバック会社も多く好条件となりやすくなります。
つまり、一括査定をすることで複数の不動産会社に条件面で競争させ、より高い価格で自宅を売るために有利な方法と言えます。
これらの理由から、一般的にリースバックの一括査定が良いとされています。
2種類のリースバック一括査定
インタネットでリースバック一括査定と検索してみると様々な一括査定サイトがあることが分かります。
以下は「リースバック、一括査定」と検索した場合に表示されるサイト名です。※比較サイトは除く
- 家まもルーノ
- いえカツLIFE
- リースバック&支援センター
- HOUSE MATCH(ハウスマッチ)
- リースバック相談室
- リースバックコンサル
- リースバックマッチ
- 家つぐ
- 家もん
- おうちで資金.com
- リースバック比較PRO
これらのサイトは、すべてリースバック一括サイトですが、大きく2つの種類に分かれることに注意する必要があります。それぞれ解説していきます。
一括査定サイトは全部同じ仕組みと思っていました
この点は他のサイトでもあまり言及されていないため、しっかり理解した上で依頼しましょう
【仲介型】リースバック一括査定
【仲介型】リースバック一括査定とは、1社の不動産会社が提携先のリースバック会社に対して査定を依頼します。
そして、取り纏めた査定内容を検討者に対して提示します。
不動産会社はいわゆる仲介会社となるため、検討者(売主)とリースバック会社(買主)の間に立ち、売買金額や家賃といった条件面も交渉します。
また、契約手続きや決済手続き等もサポートします。
- 窓口が1本化されるため、複数の担当者と話をする必要がない。
- 電話が鳴りやまない等の心理的なストレスがない。
- 査定や検討時間が大幅に短縮できる。
- 売買成約時には仲介手数料(売買金額×3%+60,000円)が発生する。
- リースバック一括査定に対応していない事業者もある
- 後から個別でリースバック事業者に依頼することはできない。
デメリットの3番目について詳しく解説します。
仲介型のリースバック一括査定を利用して、担当者がリースバック事業者に査定を依頼した後に、個別で同じリースバック事業者依頼をすることができないということです。
最初は仲介会社を通して話をしていたのに、最終的には仲介会社を通さずに直接売主と買主が契約することを不動産業界用語で「仲介会社飛ばし」と呼びます。
仲介会社が成約時に受け取れるはずの仲介手数料が受け取れないため、仲介業を行う不動産会社にとっては不利益となります。
仲介型のリースバック一括査定で依頼した後に、個別でリースバック事業者に査定を依頼を行うと「仲介飛ばし」とみなされる可能性があります。
そのため、たとえ検討者からの査定依頼であったとしても、リースバック事業者としては断らざるを得ないといった結果になることがあります。
仲介手数料は発生しない分条件が良くなりそうなので、ついついやってしまいそうです
仲介手数料が発生しても、仲介担当者の交渉努力で結果的に条件面が良くなることも結構あります
【紹介型】リースバック一括査定
【紹介型】リースバック一括査定は仲介型とは異なり、検討者とリースバック会社の間に入る仲介担当者は存在しません。
サイト利用者は、一括査定サイトを通じて複数のリースバック会社の紹介を受けることができます。査定を依頼する会社や数を選択できるサイトもあります。
- 契約時の仲介手数料が発生しないため、経費を節約できる。
- リースバック事業者の担当者から直接話を聞くことができる。
- 条件交渉を自分で行える
- 多くの会社に依頼すると電話・面談等の対応に追われる。
- 個別で話をするため検討に時間がかかる。
- リースバック一括査定に対応していない事業者もある
紹介型リースバック一括査定でも、仲介会社が含まれていることもあるため注意が必要です。
どの会社がリースバック事業者か分からないという方は以下の大手リースバック事業者一覧を参考にしてください。
- 穴吹興産
- セゾンファンデックス
- 一建設
- And Doホールディングス(ハウスドゥ)
- インテリックス
- スターマイカ
- 大京穴吹不動産
- SBIスマイル
- ムゲンエステート
- AG住まいるリースバック
- ヤマダホームズ
一括査定の利用は無料なのですか?
無料になります。実際にはリースバック事業者が紹介料をサイト運営者に支払うという仕組みです
リースバック一括査定サイトおすすめ5選
ここからは、リースバックには2種類の一括査定方法があるということにも触れながら、おすすめのリースバック一括査定サイトを紹介していきます。
サイト名 | 査定ボタン | おすすめ度 | 種類 | 対応エリア | 提携会社数 | 運営会社 | 本社所在地 | 上場有無 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
家まもルーノ | 査定はこちら | 仲介型 | 全国 | 100社以上 | ㈱応援宣言 | 東京都 | ー | |
家つぐ | 査定はこちら | 仲介型 | 全国 | 100社以上 | ㈱ダブルチーム | 東京都 | ー | |
いえカツLIFE | 査定はこちら | 紹介型 | 全国 | 800社以上 | ㈱サムライ・アドウェイズ | 東京都 | ー | |
HOUSE MATCH | 査定はこちら | 仲介型 | 全国 | ー | ㈱NGU | 東京都 | ー | |
リースバック比較PRO | 査定はこちら | 紹介型 | 全国 | ー | リビン・テクノロジーズ㈱ | 東京都 | 東京証券取引所 |
家まもルーノ おすすめ度
株式会社応援宣言ホームページから引用
リースバック一括査定種類 | 仲介型 |
---|---|
運営会社 | 株式会社応援宣言 |
リースバック提携会社数 | 100社以上 |
対応エリア | 全国 |
設立年 | 2015年10月(2019年10月商号変更) |
所在地 | 東京都渋谷区渋谷2-14-13 岡崎ビル8階 |
資本金 | 1,000万円 |
サービス名 | 家まもルーノ |
株式会社応援宣言が運営する「家まもルーノ」は【仲介型】リースバック一括査定サービスを提供しています。
コンシェルジュと言われる担当者が提携先のリースバック会社に対して査定を依頼して、条件が良いリースバック会社を提案します。
「家まもルーノ」は、日本国内でのリースバック取引が増加し始めた2019年に4月に他社に先駆けてサービスが開始されました。
株式会社応援宣言は、以前は司法書士からの債務整理に関して事業を行っていましたが、自宅の売却時にリースバックの話題になることも多かったことから、リースバック一括査定の事業をスタートしました。
数あるリースバックサイトの中でも運営期間が長いため、リースバック取引に関する知識と実績は豊富です。現在、リースバックの問合せ実績も年間30,000件以上となっています。
100社以上のリースバック会社と提携しており、全国対応が可能なため幅広く相談が可能なサービスとなっています。
全国対応で提携会社数が多いが良いですね
リースバックの一括査定を最初に始めたのが「家まもルーノ」と言われており、歴史があるサイトになります
家つぐ おすすめ度
株式会社ダブルチームホームページから引用
リースバック一括査定種類 | 仲介型 |
---|---|
運営会社 | 株式会社ダブルチーム |
リースバック提携会社数 | 100社以上(大手企業含) |
対応エリア | 全国 |
設立年 | 2020年3月31日 |
所在地 | 東京都渋谷区東3-16-1 ベルザ恵比寿4F |
資本金 | 1,000万円 |
サービス名 | 家つぐ |
家つぐは【仲介型】のリースバック一括査定になります。
サービスリリース自体は比較的最近になりますが、リースバック提携会社数も多く全国対応が可能です。
いえカツLIFE おすすめ度
株式会社サムライ・アドウェイズホームページから引用
リースバック一括査定種類 | 紹介型 |
---|---|
運営会社 | 株式会社 サムライ・アドウェイズ |
リースバック提携会社数 | 800社以上(仲介・買取含む) |
対応エリア | 全国 |
設立年 | 2012年(平成24年) 2月8日 |
所在地 | 東京都新宿区西新宿5-1-1 住友不動産新宿ファーストタワー5F |
資本金 | 60,000,000円 |
サービス名 | いえカツLIFE |
いえカツLIFEは【紹介型】のリースバック一括査定になります。
いえカツLIFEの特徴としては、以下の3つになります
- 超厳選の800社提携で最高価格が分かる
- 売却期間の目安が分かる
- 3つのプランで最適な売却方法が分かる
特に③の「3つのプランで最適な売却方法が分かる」という点が、いえカツLIFEを利用するメリットになります。
リースバックを検討する場合、通常売却と通常買取も並行して検討している人も少なくありません。
その場合、リースバックの条件が良いかどうかを判断するために、通常売却と通常買取の査定も依頼して比較する必要があります。
いえカツLIFEであれば、そのような比較検討した方にとっては大変便利です。
予め売却方法を選択して依頼することで、それぞれの売却方法に応じた査定を同時に依頼することができます。
他にもいえカツLIFEでは相続、離婚、金銭問題の専門分野満足度が96.3%(2023年)、弁護士への無料相談が可能といった点も他のサイトと比較して選ばれているポイントとなっています。
リースバック以外も検討したい場合や色々比較したい場合に良いですね
通常売却・買取との売却価格との差を知りたい時は、便利なサイトです
HOUSE MATCH おすすめ度
株式会社NGUホームページから引用
リースバック一括査定種類 | 仲介型 |
---|---|
運営会社 | 株式会社NGU(エヌジーユー) |
リースバック提携会社数 | ー |
対応エリア | 全国 |
設立年 | 平成26年9月25日 |
所在地 | 東京都港区虎ノ門5丁目1-5メトロシティ神谷町6階 |
資本金 | 3,000万円 |
サービス名 | HOUSE MATCH(ハウスマッチ) |
HOUSE MATCHは【仲介型】のリースバック一括査定になります。
HOUSE MATCH(ハウスマッチ)のリースバック一括査定は全国対応可能で、事前にリースバック検討者から要望等をヒアリングした上で最大10社をピックアップして査定依頼を行います。
仲介型のリースバック一括査定となるため、窓口となる担当者は1人で対応の煩わしさがありません。
売買金額・家賃といった条件交渉も担当者が間に入ってやりとりを行ってくれるため、楽に検討を進めることができます。
リースバック比較PRO おすすめ度
リビン・テクノロジーズ株式会社ホームページから引用
リースバック一括査定種類 | 紹介型 |
---|---|
運営会社 | リビン・テクノロジーズ株式会社 |
リースバック提携会社数 | ー |
対応エリア | 全国 |
設立年 | 2004年1月 |
所在地 | 東京都中央区日本橋堀留町1-8-12 ホウライ堀留ビル8階 |
資本金 | 194,295,042円(2024年9月末日現在) |
サービス名 | リースバック比較PRO |
リースバック比較PROは【紹介型】のリースバック一括査定になります。
リースバック比較PROの特徴は、実績のあるリースバック会社のみと提携しているため、取引によるトラブルが少なく安心して利用できる点です。
運営主体のリビン・テクノロジーズ株式会社は東京証券取引所にも登録しており、上場に伴う様々な審査をクリアしているため会社が信頼できる理由の1つでもあります。
また、個人情報の漏洩に対しても厳重に管理しており、プライバシーマーク制度の認証を受けているため、安心して査定依頼をすることができます。
リースバック一括査定サイトの利用方法
リースバック一括査定の5ステップ
リースバック・一括査定といったキーワードで検索すると様々なリースバック一括査定サイトが表示されます。本記事で紹介したサイトを参考に、一括査定サイトを選択します。
問合せフォームはサイトによって様々な形式があります。フォームに従って入力していく方法が一般的ですが、最近ではLINEを使った比較的簡単な問合せ手法も登場しています。
メールでのやり取りを希望、電話の時間18時以降希望等、要望を書いておくとその後もストレスなく検討を進めることができます。
電話やメールで担当者から連絡が入ります。
仲介型リースバック一括査定 | 紹介型リースバック一括査定 |
---|---|
1人の担当者から連絡が入ります | 複数の担当者から連絡が入ります |
担当者に現在の問題と感じている部分や具体的なリースバックの条件があれば正確に伝えておきます。
- 住宅ローンの残高
- 現在の収入と希望の家賃設定
- 長期で住みたいか短期で住みたいか 等
ステップ4で希望などを伝えてから、即日~数日で各リースバック会社の査定結果を知ることができます。それぞれの条件を見比べて希望する条件に近い会社があれば、具体的に面談等で話を聞きましょう。
この時点で提示される査定内容はあくまで机上査定と言われる仮査定のようなものになります。本査定は実際に部屋の中を確認したり、自宅の関する書類や税金関係の書類を揃える必要があります。
リースバック一括査定の注意点とポイント
仲介型と紹介型とでは同じリースバック一括査定でも全く仕組みが異なるため注意しましょう。
紹介型のリースバック一括査定を利用する場合は、最初から多くの会社に依頼しすぎると対応が大変になり、各社の条件整理も大変になります。最初は3社ぐらいから依頼するのがおすすめです。
担当者によっては強引に契約を急がせたり、検討期間を与えないような営業を受けることもあります。無理に契約行為を勧めてくる悪徳業者によってリースバックによるトラブルに発展することがあります。
資本力のある優良なリースバック会社は、消費者に不利益となりえる行為や、契約行為を急がせるということはほとんどありません。
そのため、紹介型リースバック一括査定で依頼する場合には大手など安心できる相手先に依頼することが重要です。
おすすめの大手リースバック会社については下記で紹介しています
リースバック一括査定のQ&A
リースバック一括査定の疑問と回答
- リースバック一括査定とは何ですか?
-
一度の申込みで複数の不動産会社にリースバックの査定を依頼できるサービスです。
リースバック一括査定には【仲介型】と【紹介型】の2種類があります。
- 一括査定を使うメリットは?
-
仲介型リースバック一括査定:1人の担当者が複数のリースバック会社の査定を取得して提案してくれる
紹介型リースバック一括査定:取引時に仲介手数料発生しない。個別で担当者から査定等の条件が聞ける。 - リースバック一括査定のデメリットは
-
仲介型リースバック一括査定:仲介手数料が発生する。
紹介型リースバック一括査定:個別対応で時間・手間がかかる。リースバック一括査定査定に対応していないリースバック会社もあります。
- リースバック一括査定に対応していない会社の査定を取りたいのですが。
-
リースバック一括査定に対応していない会社のリースバック一括査定は、個別で査定を依頼する必要があります。
リースバック一括査定に対応していない会社があるのため、以下の大手リースバック会社の査定が含まれていない場合は直接査定を依頼をしましょう。
- 一括査定は無料ですか?
-
一括査定サービスは無料で利用できます。有料のリースバック一括査定サイトはほとんどありませんが、不安であれば本記事に紹介したおすすめサイトをご利用下さい。
- 一括査定はどれくらい時間がかかりますか?
-
時期やサイトにもよりますが、数日以内に複数の不動産会社から査定結果が届きます。
- 査定結果はどのように比較すればよいですか?
-
売買金額・家賃・賃貸借契約の種類の3点をまずは比較しましょう。他には賃貸中の設備故障の際の修繕費の負担の有無等の細かな点についても確認が必要です。
- 査定結果に納得できなかった場合、どうすればいいですか?
-
3社~5社程度の査定を確認して全く条件に合わない場合は、リースバック以外の方法も考える必要があるかもしれません。ある程度の条件に納得できる場合は、他にも声をかけるか最も良い条件の会社で交渉をするのが良いでしょう。
- どのような情報を入力する必要がありますか?
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最初の査定依頼時では、氏名・住所・連絡先・メールアドレス等の基本的な情報の入力で査定を依頼することができます。担当者と査定に関する話をする段階で、建物・土地の面積・借入残高・固定資産税等の情報を求められることもあるため、書類を用意しておくのが理想的です。
- 一括査定を利用する際の注意点は?
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紹介型のリースバック一括査定で多くの会社に査定を依頼しすぎると、対応が困難になり各社の条件も分からなくなる可能性があるため最初は3社程度の依頼からはじめしょう。
- 一括査定に不安がある場合、どうすればいいですか?
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複数の担当者と話をすることが煩わしい・不安と感じる場合には1人の担当者とのやり取りができる【仲介型】リースバック一括査定がおすすめです。
- 自宅を内覧は必要ですか
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机上査定と言われる最初の査定段階では、多くの場合内覧が不要です。複数の会社の査定を比較して、条件が比較的に近い会社に内覧を依頼し本査定を依頼する流れとなります。
- リースバックにするか通常売却にするか悩んでいます
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リースバックを検討する人の多くは、引っ越しを伴う通常売却も検討しています。それぞれの条件を比較しなければ判断できないため、まだリースバックにするか決まっていなくても査定を依頼して問題ありません。
リースバックとは・・
リースバックの仕組みやメリット・デメリット等について簡単に解説します。
リースバックとは?
不動産(自宅)のリースバックとは、「自分の家を売った後に、その家を賃貸として借り、住み続けることができる仕組み」のことです。
具体的には、次のような流れです。
まず、自分が住んでいる家を、不動産会社に売ります。
売った後も、すぐに引っ越す必要はなく、売却と同時に賃貸借契約を結ぶことで、そのまま家に住み続けることができます。売った後、自分の家を「貸してもらう」という感じです。
その家を売却して売却代金を受け取る代わりに、不動産会社に「家賃」を払うことになります。家を売ったお金で生活費を得て、家賃を支払うことになりますが、今までの家にそのまま住めるので、引っ越しの心配がありません。
つまり、家を売ったけれど、すぐには引っ越したくない人が使う方法がリースバックなんです。
リースバックで住み続けられない場合も?
リースバックは自宅の引っ越しをしたくない、難しい世帯が将来住み続けることを条件に売却する方法ですが、住み続けることができないリースバックもあります。
リースバックでの賃貸借契約には、以下の2種類の方法があることを理解しましょう。
- 普通借家契約
-
賃貸期間満了後は基本的に契約更新が可能。賃貸マンションやアパートを借りる際の一般的な賃貸借契約。
- 定期借家契約
-
賃貸期間満了後は基本的に契約更新が不可。貸主が一定期間のみ賃貸として貸したい場合に利用されることが多い。
リースバックは、普通借家契約によるリースバックと定期借家契約によるリースバックの2種類存在し、定期借家契約の場合だと将来住み続けることができないことが一般的です。
リースバックで何年住み続けるか分からないけど、できる限り長く住み続けたいと考える人は、必ず「普通借家契約」のリースバックを選ぶようにしましょう。
普通借家契約か定期借家契約はリースバックをする上で非常に重要な点です
リースバックとリバースモーゲージは違う
リースバックと比較される商品としてリバースモーゲージという商品があります。
簡単に説明すると、リースバックは自宅の売却でリバースモーゲージは自宅を担保に入れた借入で金融商品です。
所有権の移転が行われるかどうかという点が決定的な違いとなります。
リースバックのメリット・デメリット
リースバックは、自宅などの不動産を売却した後、そのまま住み続けられる仕組みです。
住み慣れた自宅から引っ越しをすることなく、まとまった資金を確保できるため、老後の生活資金等の様々な事情で活用され便利な方法と言えます。
一方で通常の売却方法とは異なるため、リースバックの良い点(メリット)と悪い点(デメリット)をしっかり押さえておかなければ、「こんなはずではなかった」「騙された」等、契約後や取引後に後悔することも繋がります。
ここではリースバックのメリット・デメリットについて簡単に解説します。
リースバックのメリット
①短期間で纏まった資金調達
リースバックを選択する人の中には、住宅ローン等の借入金の返済やクレジットカード等の支払いで金銭的に困っている状況の人も少なくありません。
中には住宅ローンの残高自体は当初借入額から少なくなっているにも関わらず、何らかの事情で返済が困難となり金融機関等から差し押さえを受けているケースもあります。
リースバックは、買主が一般の住宅検討者ではなく、不動産会社となるため早期に契約・決済することが可能です。
そのため、比較的短期間で自宅を現金化することができ、まとまった資金を確保できることがメリットの1つです。
②住み続けられる
高齢者世帯の場合は、慣れ親しんだ自宅から引っ越しをすることに抵抗がある世帯も多いものです。
また、体力的にも身体的にも引っ越しが困難な状況の世帯もあります。
リースバックは自宅の引っ越しが伴わない売却方法の為、売却後も家賃を支払いながらその家に住み続けることができます。
また、親戚や知り合いに引っ越ししたことを知られたくない等の理由でリースバックを選ぶ人も意外と多いものです。
他にも、離婚により資産分割を行うために自宅を売却する一方で、子供が小学生のためしばらくは今の自宅に住み続けたい、といった事情もリースバックを選択する理由の1つです。
以下のグラフは、穴吹興産がインターネットでリースバックに関するWEB調査を行った結果です。
リースバックの調査内容をより詳しくご覧になりたい方は、以下からご覧になれます
③固定資産税や管理費等が不要
リースバックでは自宅の所有権が移転するため、不動産の所有者に対して発生する固定資産税・都市計画税やマンションの場合に発生する管理費等の維持費の支払いが不要になります。
リースバックのデメリット
①売却価格が低くなる
リースバックによる売却価格は通常売却相場の70%とも言われています。
これはリースバックが不動産会社による買取の1種であり、売却後も住み続けるという通常売却と異なる売却方法によるものだからです。
リースバックに「不動産業者から安く買い叩かれる」「詐欺だ」等の否定的な意見もあるのは、この点が理由です。
不動産会社は安く購入できるというメリットがある一方で、所有者は住み続けられるというメリットがあります。
リースバックは自宅を高く売る手段ではないんですね
どちらか一方のメリットが大きすぎれば売買は成立しないため、お互いの合意できる条件を決められるかが重要になります
②家賃の支払いが発生
リースバックは自宅を売却することで短期間で資金を確保できる方法ですが、売却後は賃貸借契約による家賃が発生します。
売却金額に対して家賃設定が高い場合は、10年も経たない内に売却金額が相殺されてしまうことがあるため、売却価格と家賃設定のバランスは重要です。
なにより、長期的に住み続ける場合には将来設計をしっかりと立てておく必要があります。
例えば、基本的な生活費と家賃を年金で支払う高齢者世帯の場合、足らない分を売却金額から取り崩すと、何年程度住み続けることができるかという計算をあらかじめ行うことが重要です。
リースバックの適正な家賃設定がわからないのですが
リースバックの家賃設定は利回りと呼ばれる基準があります。以下の記事で詳しく解説しています
③所有権喪失
リースバックは自宅の売却方法の1つとなるため、当然ですが所有権が失われます。
所有権を失うことのデメリットとして、賃貸人の許可がなければ自宅をリフォームや改築できないという問題があります。
マンションの場合で敷地内駐車場に空きがない場合、所有者が優先されたり、所有権が移転された段階で一旦駐車場を管理組合に返却して同じ場所が借りれない場合もあります
なお、リースバックにより自宅を一旦売却した後に例えば数年後に買い戻して所有権を取り戻すいわゆる「買い戻し」という方法もあります。
買い戻しについて詳しくは下記の記事をご確認下さい。
リースバック一括査定おすすめ5選 まとめ
リースバック一括査定は、複数の不動産会社に一度で査定を依頼でき、効率的に比較・選択ができる便利な方法です。
一方でデメリットと呼べる部分ある点を理解しておくことが重要です。
本記事では、リースバック一括査定は仲介型リースバック一括査定と紹介型リースバック一括査定の2種類存在する点について詳しく紹介してきました。
まずは、それぞれの特徴や違いを理解して自分にあったリースバック一括査定を利用するようにしましょう。
複数の査定結果を元に最適な価格や契約条件を選べ、納得のいくリースバックを実現しやすくなります。