リースバックを信頼できる大手の業者に依頼したいけど、結局どの企業のリースバックを選べばいいか分からないという方もいるのではないでしょうか。
リースバックは口コミ情報も少なく、経験者からの意見が聞く機会が少ないのが現状です。
7年間のリースバック実務経験を持つ元営業担当(1級ファイナンシャルプランニング技能士)が、これまでの経験と過去の顧客ヒアリングデータを元に、独自のおすすめ大手リースバック会社8選をまとめました。
リースバックの大手おすすめ会社は以下の8社になります。
①穴吹興産(あなぶきこうさん)
②セゾンファンデックス
③一建設(はじめけんせつ)
③セゾンファンデックス
④SBIスマイル
⑤AndDoホールディングス
⑥インテリックス
⑦スターマイカ
⑧大京穴吹不動産
リースバックを安心して相談できる大手リースバック会社と特徴が知りたい
10社以上紹介するサイトもありますが、過去の営業経験からリースバック比較は上記の8社で十分と言えます
- リースバック会社の特徴や違いが分かる
- 自分にピッタリの業者がどこかが分かる
なお、リースバックの基本知識について1から詳しく知りたい方は以下の記事もご覧下さい。
穴吹興産 竹島 健
区分投資事業部 企画系(バックオフィス)課長
【資格】
・宅地建物取引主任者
・1級ファイナンシャル・プランニング技能士
【経歴】営業マンとして新築マンションで12年、その後7年間リースバックを中心に中古マンション買取事業に従事。優秀営業マン賞等受賞。現在は経験を活かしてリースバック検討に役立つ情報を発信。
リースバックの取材に関する窓口はこちら:stock_mansion@anabuki-kosan.co.jp
- 営業マンの実務経験を元に作成
- 独自の調査情報を反映
- 過去検討者のヒアリングデータから作成
- 事業者視点での商品性を比較
リースバックとは
リースバックの仕組み・利用目的
リースバック会社を比較検討したい人はリースバックの仕組みについては理解している人も多いですが、おさらいの意味も含めて基本的な知識を確認しておきましょう。
リースバックの仕組み
リースバックは自宅を短時間(2週間~1カ月程度)で売却代金を受け取り、その後は賃貸としてそのまま自宅に住み続けることができる方法です。
所有から賃貸に変わるため、家賃が必要になる一方で固定資産税や管理費等の支払いが不要になります。
リースバックでは買主が個人ではなく、主にリースバック会社等の法人となります。
リースバックは、2019年以降に大手不動産会社や上場企業を中心に本格的にサービス展開が行われました。
主に各社のサイト上で査定依頼・問い合わせを受ける運営を行っています。
今では自宅を売る方法の選択肢の1つとして検討されています。
主に居住用不動産が対象となりますが、一棟建物や事業用の工場・倉庫・土地も対象としている会社もあります。
自宅を活用してまとまった資金調達をする方法としてリバース60(リバースモーゲージ)がありますが、こちらは金融機関による融資となります。
リースバックは融資と違い、基本的に保証人等は不要で売却で得た資金の使い道に制限はなく自由となります。
メリット | デメリット |
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売却後も引越しが不要 短期間で自宅を現金化し資金を確保できる 毎月の支払負担を減らせる場合がある 周りに売却したことが知られない 天災等の所有に関するリスクが無くなる 事業用の不動産の利用も可能 | 買取となるため通常の売却金額より低い 家賃が高い場合がある 所有権が移転する 住める年数に期限がある場合がある |
リースバックの利用目的・動機
リースバックでは老後の生活費や事業用資金の確保のため等、様々な目的で利用されています。
特に、60歳から65歳で仕事の定年退職を迎える世帯で住宅ローンの返済が残っている場合、毎月の支払金額を抑えるためにリースバックを選ぶ、という人が増えています。
他にも、離婚がきっかけでリースバックを検討する人も珍しくありません。
※【2024年4月最新】リースバックの市場調査(口コミ情報)を実施!検討理由や賃貸期間をデータで解説
どこがいい?おすすめ大手リースバック8選
インターネットでは簡単に情報を集めることができますが、情報元については信頼性が大切です。
必ずしも実務経験がある専門家が書いているものではないため、正確な情報でないこともあるからです。
特にランキング等の情報については、1位の会社がサイトによって異なり、リースバック事業者と仲介会社が混合しているサイトもあり、残念ながら利用者にとっては分かりづらいサイトも存在しています。
当サイトは、実際の営業現場での対話の中でしか得られない情報を元に、他の検討者が比較検討している会社はどこか、さらにはリースバック会社選びの決め手は何かを解説したものとなります。
なお、利用する人のニーズによって理想の業者は異なるためランキング形式にしておりません。
実際の検討者の意見を元にしたプロによるおすすめ8選ということですね
あなぶき興産が2024年にGMOリサーチ社協力のもと行ったリースバック業者の認知度調査も合わせてご確認ください
大手リースバック会社の比較一覧表
以下は2024年2月時点の大手リースバック主要8社の比較表になります。それぞれの会社の対応エリアや商品特徴等を比較してみましょう。
会社名 (top8) | 穴吹興産(東証スタンダード) | セゾン ファンデックス | 一建設 | SBIスマイル | And doホールディングス(東証プライム) | インテリックス(東証スタンダード) | スター・マイカ(東証プライム) | 大京穴吹不動産 |
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ホームページ | ホームページ | ホームページ | ホームページ | ホームページ | ホームページ | ホームページ | ホームページ | ホームページ |
査定依頼 キャンペーン | キャンペーン中 | ー | ー | ー | ー | ー | ー | ー |
商品名 | あなぶきのリースバック | セゾンのリースバック | リースバックプラス | ずっと住まいる | ハウスリースバック | あんばい | マンションのリースバック | 売っても住まいる |
取扱エリア | 関東1都2県・関西・東海・中国・四国・九州 | 全国(一部対応不可) | 全国 | 全国主要都市 | 全国 | 北海道・仙台・横浜・名古屋・大阪・広島・博多及び隣接する地域 | 札幌・仙台・東京・神奈川・埼玉・千葉・大阪・京都・兵庫・広島・福岡 | 営業所のあるエリア内 |
取扱種別 | マンション(戸建ては不可) | マンション・一戸建て | マンション・一戸建て | マンション・一戸建て | マンション・一戸建て | マンション・一戸建て | マンション(戸建ては不可) | マンション(戸建ては不可) |
査定日数 | 最短即日 | 最短即日 | 1日~3日 | 最短即日 | 約1週間 | 7営業日前後 | 3営業日以内 | 要確認 |
買戻可否 | 可能 | 可能 | 可能 | 可能 | 要相談 | 要相談 | 要相談 | 要確認 |
商品特徴① | 長期で住める普通借家契約が基本 | 普通借家契約が基本 | 賃料優遇タイプ(定期借家契約) | 柔軟な家賃設定 | 約700店舗の全国ネットワーク | 2年の定期借家契約の再契約が可能 | 中古マンション買取実績・区分マンション保有戸数NO1の実績に基づく安心感 | 定期借家契約のみ(1年,2年,5年) |
商品特徴② | 柔軟や家賃設定 | 買戻しにも柔軟に対応 | 買戻し優遇タイプ | 最短1週間で決済が可能。 | 多種多様なリースバック商品が充実 | 年齢の制限なし | 70歳以上の単身者向けに「HOME ALSOK みまもりサポート」を提供 | 賃貸居住中の設備保証サービス |
商品特徴③ | 賃貸中の設備保証・セコムの見守りサービス | 全国で取扱い可能 | キャッシュバック制度 | 1級建築士による建物検査・調査 | 安心コールサービス・定期訪問サービス | ー | ー | ー |
備考 | あなぶきグループ。主な事業はマンション分譲。賃貸中マンションの買取も行っている。 | セゾングループ | 飯田グループ ホールディングス | SBIグループ | CMでハウスドゥにおなじみ。 | 主な事業は中古マンション買取、リフォーム後再販。 | 主な事業は賃貸中中古マンション買取、販売。 |
おすすめ① 穴吹興産株式会社【2024年認知度調査1位】
商品名:あなぶきのリースバック
マンション | 一戸建て | 普通借家契約 | 家賃 設定 | 買戻し | 取扱 エリア |
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おすすめポイント
長期で住むことを前提とした普通借家契約によるリースバックと家賃設定に柔軟な点が最大の強み。
1都3県と関西3府県・中四国・九州が対象エリア。戸建は対象外で、マンションのみ対応。利用者の年齢制限がなく、普通借家契約では室内の設備保証がある点が好評。本社の所在地は香川県(1964年設立)。東証スタンダード上場(旧東証一部)
普通借家契約が前提に売買金額と家賃のバランスが最もよかった
長期で住み続ける普通借家契約がよかった
おすすめ② 株式会社セゾンファンデックス
商品名:セゾンのリースバック
マンション | 一戸建て | 普通借家契約 | 家賃 設定 | 買戻し | 取扱 エリア |
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おすすめポイント
セゾンカードで有名なセゾングループ。
親会社はクレディセゾン。会社規模が大きいため安心して依頼できる。全国対応が可能でマンション・戸建て両方対応可能。都心部の高額物件(タワーマンション等)では、他社と比べて売買金額高く設定できる点が特徴。
一戸建てのリースバックで対応してもらえる会社がよかった
会社も大きく安心で、マンションのリースバックで買取金額が最も高かった
家賃よりも売買金額を重視しましたが最も条件がよかった
おすすめ③ 一建設株式会社
商品名:リースバックプラス
マンション | 一戸建て | 普通借家契約 | 家賃 設定 | 買戻し | 取扱 エリア |
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おすすめポイント
痒い所に手が届く独自の商品設定でラインナップも豊富。
特に買戻優遇プランは好評で売却した金額で買戻しをすることも可能。戸建て・マンション共に対応が可能。他にも家賃が最大1年間無料になる賃料優遇プランもあり。
買戻しを前提として検討していたが最も希望に合った商品だった
キャッシュバック制度など他の会社にはない制度が魅力
おすすめ④ SBIスマイル株式会社
商品名:ずっと住まいる
マンション | 一戸建て | 普通借家契約 | 家賃 設定 | 買戻し | 取扱 エリア |
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おすすめポイント
東証プライムに上場しているSBIホールディングスのグループ企業。
SBIグループで会社の経営が安定していることはもちろん、普通借家契約で家賃も相場より低く設定出来る等リースバックの商品自体も評価が高い。
普通借家契約で家賃設定も低く他社と比べ良心的な条件だった
ホームページで相場より低い家賃設定というのを見て査定を依頼しました
おすすめ⑤ 株式会社AndDOホールディングス
商品名:ハウス・リースバック
マンション | 一戸建て | 普通借家契約 | 家賃 設定 | 買戻し | 取扱 エリア |
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相談 |
おすすめポイント
テレビ等で目にすることも多く、日本で最も有名なリースバックと言えばハウスドゥのハウスリースバック。
運営しているのが、And DO ホールディングスで、全国にハウスドゥ店舗(フランチャイズ含む)のネットワークがあるため対応エリアは非常に広い。他社で取り扱い難しい郊外のエリアでも、柔軟に対応することが可能。
立地が郊外で他の会社で断られたけど対応してもらえた
テレビCMやラジオで名前を聞くことが多いため依頼しようと思いました
おすすめ⑥ 株式会社インテリックス
商品名:あんばい
マンション | 一戸建て | 普通借家契約 | 家賃 設定 | 買戻し | 取扱 エリア |
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相談 |
おすすめポイント
「あんばい」という商品で有名。センチュリー21と提携しており、リースバック事業は比較的早い時期から取り組んでいる。基本的には定期借家契約でのリースバックの取扱い。定期借家契約の再契約という手法で、長期に住むことも可能。一戸建てのリースバックや短期のリースバックに検討されることが多く、短期リースバックで売却金額に競争性がある。
戸建てでしたが、条件が最も良かったので決めました
敷金・礼金が0円で最初の2カ月の家賃も無料という点に惹かれました
おすすめ⑦ スター・マイカ株式会社
商品名:マンション専門リースバック
マンション | 一戸建て | 普通借家契約 | 家賃 設定 | 買戻し | 取扱 エリア |
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相談 |
おすすめポイント
区分マンション保有戸数日本一。
主に賃貸中のマンションを購入することが得意で、リースバックは既存事業の親和性が高く事業参入。定期借家契約が主体となった取り組み。都市部のマンションで積極的にリースバックに取り組んでいる。
マンションの取扱実績が最も多く、安心して任せられると思った
上場していて会社も安心できると思い検討しました
おすすめ⑧ 株式会社大京穴吹不動産
商品名:売っても住まいる
マンション | 一戸建て | 普通借家契約 | 家賃 設定 | 買戻し | 取扱 エリア |
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相談 |
おすすめポイント
定期借家契約でのリースバックを提供。
本業が不動産仲介業であるが、自社が直接買主となりリースバックにも取り組んでいる。店舗があるエリア内では、過去事例に基づく相場感や経験に基づいて査定を行うため、売買金額を高くできる場合がある。穴吹興産と名前は似ているが、全くの別会社。
1年間の定期借家契約の見積もりで買取金額が最も高かった
仲介による通常売却も並行して検討していたので相談しやすかった
リースバックは3社以上の査定比較が重要
リースバック検討ではインターネットを使って様々な情報を集めることはもちろん重要ですが、リースバック会社選びで最も重要なことは、複数の見積もりを取得すること。
最低でも3社以上の合い見積もりを取得しましょう。
査定依頼(見積もり)の数が多いほど比較による判断がしやすくなるからです。
各会社ごとに商品特徴の違いはあっても、実際に査定を依頼しなければ比較することはできません。
また、リースバックの査定内容は会社によって大きく条件が異なります。リースバックを初めて検討する人からすると、その違いに驚かれたり不安になることもあるかも知れません。
リースバックの査定は絶対的な基準がある訳ではなく、会社の経営方針にる得意・不得意のポイントが異なるため売買金額が高い会社・家賃を低う会社など条件は様々です。
また、比較においては以下のような違いもありますが、最初から細かな比較を行うよりは、まずは大枠での企業の取り組み方の違いに注目して自分にあった会社かどうかを選定することが大切です。
- 査定(審査)の必要日数
- 敷金・礼金・更新料・事務手数料等の有無等
- 決済スピード(5日~2週間が場合が多い)
- ホームセキュリティ等の付帯サービス・特典
複数社に査定を依頼することで、平均的なリースバック査定の基準・標準を自分で理解することにも繋がります。
1社の査定だけで決めてしまわないことが重要なんですね
後から後悔しないために3社以上で見積もりを依頼して検討しましょう
査定依頼が面倒ならリースバック一括査定
リースバックでは3社以上の見積もりを依頼することが重要ですが、それぞれの会社に査定依頼して担当者と話をすることを面倒に感じる人もいるかもしれません。
そこで、便利なサービスがリースバックの一括査定です。
リースバックの一括査定は、一回の入力フォームへの入力で複数のリースバック会社から査定結果を取得して比較することができるWEBサービスで様々な会社が提供しています。
中でも、おすすめのリースバック一括査定サービスは株式会社応援宣言が運営している「家まもルーノ」です。
「家まもルーノ」では1人のコンシェルジュと呼ばれる担当者が、各リースバック会社に査定を依頼を行い査定内容を取り纏めて提案を行うサービスです。複数の担当者がやりとりする煩わしさがありません。
短期間で専門知識のある担当者からアドバイスを貰ってリースバックの検討を進めたい人にとっては、おすすめの方法ですが利用にあたっては注意点もあります。以下をご確認下さい。
「家まもルーノ」は成約時に仲介手数料が発生するという点がポイントですね
短時間で各社の条件を比較検討したい、という方におすすめです
リースバック会社 5つの査定比較ポイント
リースバックでは会社ごとに商品が異なりますが、比較ポイントとしては以下の5点が挙げられます。順番に詳しく解説していきます。
比較ポイント①
売買価格
売買価格はリースバックで最も気になる条件で比較がし易い条件の1つです。
比較ポイント②
家賃設定
家賃設定が利回り重視か柔軟に対応しているか。長期に住むことを考えている人には家賃設定は重要な要素
比較ポイント③
賃貸期間
1年の短期間のリースバックもあれば、賃貸の期限がないリースバックもあるため重要な比較ポイント。
比較ポイント④
修繕費
賃貸中の修繕金の負担が借主・貸主どちらになるかはリースバック会社によって異なります。
比較ポイント⑤
買い戻し
将来的に自宅の買い戻しを行うかどうかでリースバックの条件も異なってきます。
下のタブで切り替えてご覧ください
比較① 売買価格 重要度
売買価格は、リースバック会社による買取価格です。
リースバックは短期(最短で5日)で自宅を現金化できる反面、市場で取引する訳ではないため通常の売却相場で売却することは難しくなります。
一般的にマンションであれば通常「売却相場」の70%程度と言われています。
「売却相場」は、同じマンション内や周辺の同グレード・築年数の成約価格を元にいくらで取引されているかが指標となります。
例えば、同じマンションで同じ広さ・階数のものが2,000万円で取引されているのではあれば、売買相場は2,000万円と考えることができます。
同じマンション内でも階数が違ったり、方角が違うだけで市場価値が異なることがあります。その場合、売買相場に対して強弱がつきます。
例えば、階数によって眺望・日当たりの違いは異なり、向きによっても日当たりの条件が違うため価値も異なります。
なお、相場は「売出金額」ではなく「成約相場」から求められます。
売出金額は売主が売りたい金額で、成約相場の110%~120%程度と高めに設定されることも多いため、成約相場と間違えない様に注意が必要です。
リースバックの売買価格(買取価格)は実際に査定を依頼して見なければ分かりませんが、成約相場の70%を基準に高いのか安いのかという判断をすることが可能です。
都市部の比較的好立地で不動産の流動性が高い(需要が多い)場所は売買価格が高くなる傾向がありますが、流動性が低い(需要が少ない)場所では相場より低い買取価格となることもあります。
リースバックは売出相場ではなく「成約相場」の70%が目安
リースバック検討の2ステップ
すぐにリースバックの査定を依頼するもの1つの方法ですが、以下の2つのステップでリースバックを検討した上で見積もり依頼をすることでより無駄無く効率的に検討を進めることができます。
正直、リースバックが本当に良いのかもまだ分かっていません。。
リースバックはメリットだけではありませんので、何がベストな選択肢か考えてみましょう
ステップ① 検討理由の明確化
リースバックの検討理由を明確にしましょう。
上記で解説したようにリースバックは通常の売買相場の70%程度の売却価格となり、不動産を高く売却するための方法ではありません。自宅に住み続けることと高く売却することはトレードオフ(交換条件)の関係にあります。
リースバックは売主にとって一方的に都合の良い取引という訳はないため、リースバックが最も良い取引方法なのかという点については家族内で慎重に考える必要です。
自宅に住み続けることにこだわらなければ、通常売却で自宅を高く売却して別の賃貸に移り住むこと可能です。
他にも、リバース60等のリバースモーゲージ(自宅を担保に入れた融資)を利用する方法もあります。
リースバック検討理由のポイントは以下の2つです。
- 自宅の売却理由(資金が必要な理由)。
- 今の自宅に住み続けたい理由。
これまで当社へご相談を頂いた方で、リースバックを選択された方の一例をご紹介します。
リースバック検討理由 | ①自宅の売却理由 | ②自宅に住み続けたい理由 |
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老後資金 | 年金生活で生活費に不安がある。 | 生活環境を変えたくない。 |
家計負担改善 | 住宅ローン・カードローン等毎月の支払いが厳しい。 | 子供が小学生で転校が難しい。 |
事業資金 | 事業資金が必要。 | 自宅兼事務所で会社住所の移転が困難。 |
離婚による財産分与 | 離婚による財産分与。 | 子どもを含む夫婦のどちらかた住み続ける。 |
医療費・介護費 | 医療費・介護費の確保。 | 介護者がおり、引越しが難しい。 |
住宅ローン完済 | 定年後の住宅ローンの支払いが不安。 | 生活の質を落としたくない。 |
相続対策 | 相続財産の分割。納税資金の確保。 | 子どもの実家でもあるため、引っ越しはしたくない。 |
リースバックは売買金額が低くなるため、住み続けることのメリットを天秤にかけて検討することが重要です
住み続けることよりも、高く売却した方がメリットがある場合には通常売却も検討した方がよさそうです
ステップ② 優先順位の整理
リースバック検討に置いて、重視したい点が何を予め考えておくことは大切です。
まずは、以下のポイントについて考えてみましょう。
- 住宅ローンの残債の有無。残債の額。
- 現在及び将来支払いができる家賃はいくらか。
- 賃貸で長期で住み続けるかどうか。
- 買戻しを行うかどうか。
例えば、高齢者世帯が老後資金の確保のためにリースバックを検討する場合の検討の優先順位としては以下のようになります。
- 年金生活でも支払可能な家賃設定。
- 長期で住み続けることができる。
- 住宅ローンの残債以上の売買金額で手残りで老後資金も確保したい。
- 買戻しは不要。
ここから、より具体的なリースバックの条件を検討して以下のように希望条件を明確にします。
- 家賃設定:9万円
- 賃貸契約:普通借家契約
- 売買金額:2,000万円以上
- 買戻し:無し
ここまで検討条件を整理できれば、後はリースバック会社の詳細を調べて自分の条件に合いそうな会社をピックアップして査定を依頼し比較検討するだけです。
次は比較検討の手順について詳しく解説していきます。
リースバック事業者によって商品性が異なるため、優先順位が明確であれば業者選びがし易くなります
私の場合は、住める期間やリースバック後の家賃が大切です!
リースバック比較検討の手順
リースバックの会社の商品を比較検討するための手順は簡単です。
リースバック会社を絞る
リースバック検討の最初の2ステップで、希望条件の整理ができたら次は条件を満たしてくれそうなリースバック会社を絞ります。
大手系のリースバック会社の場合、自社商品について自社のホームページで紹介されていることが多いため、インターネットを使ってリースバックの商品に関する情報を集めましょう。
査定を依頼する
希望条件を満たせそうなリースバック会社を絞ったら、各社に見積もりの依頼をしてみましょう。一気に査定を依頼をし過ぎると対応や整理も大変になるため、最初は3社程度に依頼することをお勧めします。
後程詳しく解説しますが、リースバックの見積もり依頼方法は以下の3種類あります。
①おすすめ度リースバック会社に依頼
②おすすめ度リースバック一括査定
③おすすめ度不動産仲介会社に依頼
いずれの場合も査定結果が分かるまでは、1日~5日程度となります。
査定を依頼する
検討しているリースバック会社の見積もりが揃ったら、各社の売買金額・家賃等の条件を比較・検討します。査定内容について気になる点があれば担当者に直接質問をしてみましょう。
リースバック会社に直接依頼するのがおすすめなんですね
諸費用が少なく済みますし、好条件が出やすいからです。理由はこの後詳しく解説します
リースバックの見積もり(査定)3つの依頼方法
リースバックの査定の依頼は誰に依頼するかで3つの方法があります。
①おすすめ度
リースバック会社に直接依頼
特におすすめな方法は、リースバックサービスの事業者に直接査定を依頼する方法です。
理由は取引に関わる諸費用が最も安く抑えられるからです。さらにリースバック条件も良くなる可能性が高くなります。
不動産の取引には通常不動産仲介会社による仲介取引となり、成約時には売買価格×3%の仲介手数料が必要となります。
一方、リースバック事業者に直接問い合わせを行い成約となった場合には不動産仲介会社による仲介取引ではなくリースバック会社との直接取引となるため、仲介手数料が不要となります。
さらに、リースバック事業者側にも通常必要となる仲介手数料も不要となるため、その分リースバックの売買価格といった条件が好転します。
例えば2,000万円の仲介取引の場合、仲介手数料の額は売主・買主の双方に必要となるため以下の金額相当の差が発生することになります。
(2,000万円×3%+6万円)×2(売主・買主)=132万円
任意売却中で、借入以上の金額で売却が必要等の事情がある場合や売買価格を高くして少しでも手残り資金を多く残したい場合にはリースバック会社に直接依頼する方法がおすすめです。
メリット | デメリット |
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仲介手数料が不要になる 売買価格・家賃等の条件が良くなる すべてのリースバック会社が利用可能 | 1社ごとに自分で査定を依頼する手間・時間がかかる ある程度は自分で調べる必要がある |
仲介手数料だけでも結構差があるんですね
仲介手数料が不要な分、手残りが増えたり家賃を抑えられたりといったメリットがあります
②おすすめ度
リースバック一括査定
リースバックの一括査定は、インターネットの問い合わせフォームに1度入力すれば同時に複数のリースバック会社に依頼することができる便利な方法です。
株式会社応援宣言(東京都渋谷区渋谷)が運営会社の「家まもルーノ」はリースバック専門の一括査定サービスを行っており業界のパイオニアです。
一括査定では複数のリースバック会社に同時に査定を依頼することができ、コンシェルジュと言われる担当者からコンサルティングを受けながら検討を進めることが可能です。
しかし、すべてのリースバック事業者が一括査定会社と提携している訳ではありません。一括査定に対応していないリースバック会社もあるため注意が必要です。
なお、不動産仲介会社による取引となるため、成約時には仲介手数料が発生します。
注意点をチェック
一括査定は2種類あり、「家まもルーノ」等のコンシェルジュ1人が仲介で進めるタイプの他に、複数社同時査定型といった一括査定もあります。この方式では、複数のリースバック会社に同時に査定を依頼します。一度依頼すると電話が鳴りやまない、対応が大変といった声もあるため依頼の際には注意が必要です。
メリット | デメリット |
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手間が掛からない 比較的短期間で査定を集められる | 仲介手数料が発生する 一括査定会社と提携している会社のみ利用可 |
各社の条件を中立的に比較しているコンシェルジュがいれば安心して相談できますね
③おすすめ度
不動産仲介会社に依頼
リースバックは大手等の不動産会社へ問い合わせをして、査定依頼することもできます。
基本的には対面となるため、検討を始めた人とっては安心して相談することがメリットです。良い担当者であれば、一生懸命に良いリースバック会社を探してくれるでしょう。
一方で、不動産仲介会社によってはリースバックの取扱会社が決まっていることも少なくない為、結果的にリースバック会社の選択肢が少なくなる場合があります。
なお、担当者によってリースバックの知識や経験値が異なるため、対応の満足度も担当者次第ということになります。
注意点をチェック
不動産仲介会社に査定依頼した後に、リースバック会社に直接問い合わせを行った際に査定を断られることがあります。
最初に情報を入手した仲介会社を取引に入れずに契約を結ぶことを、不動産業界の言葉で「飛ばし」と呼びますが、結果的に「飛ばし」となってしまった場合は業者間でトラブルに発展する可能性があります。
大手リースバック会社ほど取引によるトラブルを嫌うため、たとえ直接の問い合わせだったとしても最初に仲介会社から情報が入っている場合は断わられることがあります。
メリット | デメリット |
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対面で安心して相談できる 中立的な立場で提案をしてもらえる | 仲介手数料が必要 提携先が限られている場合がある 良くも悪くも満足度が担当者次第になる |
店舗で対面で相談できる点はうれしいです
リースバックか通常売却か比較して検討を進めたい人におすすめです
検討タイプ別 おすすめリースバック会社
どんな人にも必ずおすすめできる万能なリースバック会社は残念ながらありません。
リースバックは事業者ごとに商品性が異なるため、検討者のニーズに応じておすすめのリースバック会社も変わります。
だからこそ、先ほどの2ステップを通してリースバックでの希望条件を整理して考えることが重要です。
ここでは、検討タイプに対応した代表的なリースバック会社をご紹介します。
長期で住み続けたい・家賃を抑えたい
穴吹興産「あなぶきのリースバック」がおすすめ
穴吹興産(東証スタンダード上場 本社:香川県)のあなぶきのリースバックは、普通借家契約で長期的に住むことを前提に、柔軟な家賃設定に強みがあるサービスとなっています。取り扱いはマンション限定となります。
住み続けること重視している定年前後や高齢者世帯を中心に評判を得ています。利用者の年齢制限はありません。
また、賃貸中の修繕費用も通常の賃貸契約と同様に対応可能となっている点も特徴的です(半年の免責期間有)。
比較候補
SBIスマイル、セゾンファンデックス
買戻しを重視したい
一建設の「リースバックプラス」がおすすめ
一建設株式会社(飯田グループホールディングスのグループ会社)のリースバックプラスは、賃貸期間中に自宅の再購入価格が下がっていくという業界初のシステムを採用しており、長く住むほど自宅を安く買い戻すことが可能です。
特に、売却金額と買戻し金額が同じになる「買戻し優遇タイプ」はお得に買戻しをしたい人にとって非常に強いメリットがあります。
買戻しを検討している人にとっては非常に魅力的な商品となっています。敷金や礼金が0円という点も魅力の一つです。
比較候補
And Doホールディングス、SBIスマイル
短期リースバックで高額買取を希望
大京穴吹不動産「売っても住まいる」がおすすめ
大京穴吹不動産のリースバックは定期建物賃貸借契約(1年、2年、5年から選べる)ではありますが、全国へ展開している店舗を構え豊富な取引実績があるため、高い売却金額でリースバックを検討したい方にはおすすめの1社になります。
大京穴吹不動産以外でも6カ月~1年間の超短期リースバックでは、対応可能な会社が多く売却金額が高くなる傾向があるためリースバック会社に幅広く検討することもおすすめです。
比較候補
一建設、インテリックス、スターマイカ
リースバック比較・査定・ランキングに関するQ&A
まとめ:目的に合ったリースバック会社を選ぶことが大切
リースバック自宅に住んだまま売却できる便利な方法です。
最初に色々な業者に査定を依頼して検討を進めることも1つの検討方法です。
一方で、リースバックの仕組みを理解した上で本当にリースバックが良いかどうか、どのような条件を希望するかを親族で整理しながら検討を進めることは一見遠回りのように見えて結果的に効率的な検討方法となります。
リースバックでは、各社の取り組み方や商品性に違いがあるため、どのような人にも絶対的におすすめできる会社というのはありません。用途に応じた会社の選択が必要となります。
将来のライフプランを考えて自分の希望に適した相性の良いリースバック会社選ぶ、というのが良いリースバック会社選びということになります。